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やれる気講師

'やれる気'を醸成し'行動'を促します

講師紹介

船越 伴子

ノビテクの『やれる気講師』の船越 伴子講師を紹介します!
船越 伴子

プロフィール
大手鉄鋼商社にて、人事業務全般を担当。その後、社員教育の専門分野を深めるため、教育コンサルタント会社に入社し、派遣スタッフ教育や再就職企画などに関わる。ヒューマンラボを設立後は、企業研修の実施やHRMに関わるコンサルティングを行い、人事制度づくりや風土改革などに携わる。MBAを取得し、キャリアコンサルタントや大学非常勤講師としても活動。



上司力

昨年より「船越組」と称し、月1回、有志による勉強会が開かれています。毎回発表者がテーマを決めて問題提起をし、熱い議論を交わすのです。これまでも、「自律的キャリア」「成果主義人事」などさまざまなテーマで議論してきました。もともと、人材資源開発をテーマに、私が講師として携わったある大学の社会人セミナーに参加した方々が作った会です。セミナー最終回に、「もっと続けて議論する場を持ちたい」という参加者の自主的な声から生まれました。「来る者拒まず、去る者追わず」を運営コンセプトとし、いつでも誰でも自由な参加ができる場です。


私も一組員として加わっており、組長、世話役は別にいます。この会の先日の学習テーマが「上司力」。発表者は自身の部下指導の失敗体験をケースとしてまとめ、問題提起をしました。


「上司力」マネジメントやリーダーシップという言葉とは違い、一般的にはあまり聞きなれない言葉です。敢えて言うならば、上司ゆえに求められる力と言えるでしょう。とは言うものの、果たして「上司力」とは何か、議論は紛糾しました。組織パフォーマンスを最大限に高めるために必要な力、ビジョン構築力、カリスマ性、状況判断力、リーダーシップ力、傾聴力、俯瞰力、人間力・・・、さまざまな「上司力」が取り沙汰されます。しかしながら、もっと端的に、本質を言い表せないだろうかと議論を重ねていくなかで、ある一人が「自分はずっと本気力だと思っている」と発言しました。その、ある意味当たり前の「本気」という言葉に皆がハッとしたのです。


上司の本気力とは、部下や組織と本気で向き合う力。そして、より高い成果の創出や価値の創造、さらには部下の成長のために、本気で部下とともに取り組む力と言えるでしょう。


しかし、この当たり前とも言える力を、どれほどの上司が発揮し、部下と本気でぶつかってきたのでしょうか。企業人の基本行動を逸脱しそうな新人に、「このまま放ってはおけない」という思いで本気で接したでしょうか。モチベーションダウンの部下に、なんとしてでも仕事の楽しさを感じさせたいと心の底から思ったでしょうか。もっと言えば、自分自身が本気で仕事をする楽しさや充実感を感じているでしょうか。もしかしたら、上司自身が本気になれず、仕事をする意味を見失い、何気なく日々を過ごしているかもしれません。


多くの人は、できれば本気で日々仕事に取り組みたいと思っているはずです。ところが、本気になれないことも多いのが現実かもしれません。人はどういうときに本気になれるのか、それは人によって違います。ただ、少なくとも仕事や課題への意味づけ、つまり、仕事や課題に対する自分自身の目的や価値を明確にでき、仕事や課題を自分ごととして捉えられたとき、本気でやろうと思うのではないでしょうか。考えてみれば、この勉強会も参加者の自律的行動からスタートしました。だからこそ、毎回真剣な議論が交わされ、当初のセミナーをしのぐ会に成熟してきたのです。


上司にはさまざまな能力が求められます。上司自身の「本気力」の発揮が、おそらく部下たちが本気になれる職場のビジョンをつくり、上司としてのリーダーシップの強化につながり、自分自身の人間力さえも磨いていけるはずです。改めて、これまでどれだけ部下に「本気」でぶつかってきたか、自身がどれだけ本気で仕事に取り組んできたかを、一度振り返ってみませんか。