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やれる気講師

'やれる気'を醸成し'行動'を促します

講師紹介

越山 揺巳香 

ノビテクの『やれる気講師』の越山 揺巳香講師を紹介します!

越山 揺巳香

プロフィール
マツダミスロータリー19期として、マツダ株式会社に入社。その後、 大手企業の受付などの仕事に携わった後、研修会社専属のマナー講師を経て、経験と実績を積む。「逢えてよかった!がテーマの研修人」 としてビジネスコミュニケーションを中心とした研修・講演活動を行っている。また、 自身の転職経験を生かして幅広く就職活動の支援にも力を注いでいる。



「心から言っている!」

こんなシーンを想像してみてください。
もし派遣社員の方から次のような話を聞かされたとしたら、どのような言葉を掛けますか?


「この前、家の賃貸契約をする際に、身分が不安定な派遣社員に家は貸せないって大家さんに断られたんです・・・。」


これは、以前私が派遣社員として仕事をしていた時の実話です。
探し求めていたまさに条件にピッタリの物件と出会い、不動産屋からは問題ないでしょうと言われ、契約出来ると浮かれ喜んでいた矢先の出来事だったため相当なショックを受けました。

以来、派遣会社ではもちろん、仕事先で会った色々な方々にこの話をして、どのような言葉を掛けるか伺ってきました。

「大変でしたね。もっといいところがあるはずだから気を落とさないで」

「失礼な大家さんだよね。そんな所借りなくてかえってよかったんじゃない?」

はたまた 「そんな大家は許せない!私が直談判して絶対契約させる!」

という有り難くも勇ましい方、 「どんな言葉を掛けたらいいか分かりません」

とおっしゃる方など様々でした。

そして、婉曲的な表現ではありましたが
「そんなの当たり前。派遣社員という自分の立場をわきまえないと」
と、半ば呆れたような態度の方も決して少なくはありませんでした。


そんな中で他とは違う反応を示した方が一人だけいらっしゃいました。
その方はある派遣会社の新人営業社員のAさん。
いつものように私がその話をした時に、Aさんはじっと聞いた後こうおっしゃいました。

「僕はまだ社会の仕組みなどよく分からない新人ですけど、派遣社員さんはその仕事のプロであるってことは分かっています。それが分からないのって変だと思います。それよりも、僕の入った派遣業界というのはそれくらい信用のない業界だなんて知りませんでした。僕は悔しいです。今後派遣社員の方がこのような場面に出くわしたときに、その相手から“派遣社員ということは仕事のプロですね。そのような人に家を借りてもらえるなんて光栄です”と、言われるように派遣業界を変えていきたいと思います。」

荒削りな言い方でしたが決意に満ちたその言葉を聞いた時、私は自分の心の中が温かくなるのを感じました。

私がその話を何人もの方にし続けているということは何かを期待していながらその期待に誰も応えてはくれなかったからだと今更ながら気づいた瞬間でした。

なんだか長い間胸につかえていたものがすっと落ちたような気がしました。


Aさんは決して話すことが上手なタイプではありません。
それにもかかわらず、多くの方々から掛けていただいた言葉の中で何故Aさんの言葉だけがこんなに私の心に響いたのでしょうか。

それは、Aさんが言葉を飾ることなく「心から言っている!」と私が感じたからなのです。

冒頭のようなシーンでは相手の期待に応えようとするあまり何か気の利いたことを言わなくてはいけないと思いがちですが、それがかえって距離を作ってしまうこともあるのです。
だから、それが感じられなかったAさんの言葉は私にとって期待を遥かに超えた強烈な印象を残したのだと思います。

人に何かを伝えることに課題を感じている方は多いでしょう。
特に気持ちを言葉で表現するのはとても難しいことです。
しかし、忘れてはいけないのはスキルやテクニックよりも「感じたままを心から伝える」ということではないでしょうか。

私は人とコミュニケーションを取る際に一番大切なことをAさんから学びました。
そして、それが今の私の仕事の中で最も心掛けていることであり、伝えていきたいこととなっています。

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